先に結論
- 実績なし:自主制作と明記し、架空の顧客名・売上・再生数を作らない
- 作例:本数より、提案したい用途に近い1〜3本を優先
- 説明:各作例に目的、担当範囲、工夫した1点を書く
- 条件:参考料金、納期、修正、対応本数を隠さず書く
- 許可:実案件は、動画・顧客名・数値・掲載先・公開時期を事前確認
ポートフォリオは「上手に見せるページ」だけではありません。相手が自分の依頼に合うか判断できる情報を、短時間で確認できるページです。
1. 誰向けの編集かを1文で決める
「動画編集できます」だけでは、依頼者は自分の用途に合うか判断できません。最初の見出しで、対象と提供価値を1文にします。
見出しの型
[対象]向けのショート動画編集。[重視すること]を大切にして、[対応範囲]まで制作します。
例:
- 採用・教育コンテンツ向け。話の要点が短時間で伝わる構成と読みやすいテロップを重視します。
- 店舗・サービス紹介向け。スマホで見やすい縦型動画を、支給素材の整理から書き出しまで対応します。
- 長尺動画の切り抜き向け。話題ごとに1本へ分け、冒頭でテーマが分かる60秒以内の動画にします。
得意ジャンルを断定できない段階では、「対応したい用途」として書き、経験していない業種の実績を作りません。
2. 用途が異なる作例を1〜3本選ぶ
作例を10本並べるより、提案したい相手の用途に近い1本を見つけやすくします。最初は次のように役割が違う3本を用意できます。
| 作例 | 見せること | 確認する点 |
|---|---|---|
| 話す動画 | カット、要点テロップ、音量 | 声が聞きやすく、文字が読めるか |
| 商品・店舗 | 画像、BGM、テンポ、CTA | 素材の出所と利用条件 |
| 長尺切り抜き | 素材確認、テーマ選定、冒頭 | 元動画を使う許可 |
応募先が採用動画なら採用に近い作例、セミナー切り抜きなら話す動画を先に置きます。全案件へ同じ順番で送る必要はありません。
3. 実績がない場合は「自主制作」と明記する
顧客案件がなくても、許可を得た素材、自分で撮影した素材、利用条件を確認した素材を使って自主制作できます。
- 自分で短い解説を撮影して、カットとテロップを付ける
- 自分の商品・持ち物を撮影し、紹介動画を作る
- 自分の長尺音声から30〜60秒を切り抜く
- 配布元が編集・商用利用・公開を許可した素材を使う
公開前に、素材、音楽、画像、フォント、ロゴ、人物の利用条件を確認します。「無料素材」と「商用利用できる素材」は同じとは限りません。
作例の表示例
自主制作|想定用途:採用向け社員インタビュー|担当:構成、カット、要点テロップ、BGM、書き出し|顧客案件・公開実績ではありません。
作ってはいけない表示
実在しない会社名、依頼者の推薦文、売上増加、再生数、受注本数を作り、顧客実績のように見せることはしません。
4. 各作例に4項目を書く
動画だけでは、自分がどこまで担当したか分かりません。各作例へ次の4項目を付けます。
- 用途:どの媒体で、何のために使う想定か
- 担当範囲:撮影、台本、構成、カット、字幕、音、画像、書き出しのどこか
- 工夫:この作例で意識した具体的な1点
- 表示:実案件、自主制作、一部再現のどれか
説明文の例
用途:YouTube長尺動画からX・Instagram向けの切り抜き。担当:テーマ選定、粗カット、要点テロップ、BGM、縦型書き出し。工夫:最初の3秒で質問を表示し、音なしでもテーマが分かるようにしました。表示:自主制作。
「見やすくしました」だけではなく、文字サイズ、冒頭、音量、尺など、確認できる工夫を書きます。
5. 参考料金・納期・修正条件を書く
問い合わせ後に初めて条件が分かる状態だと、依頼者も相談してよいか判断できません。確定価格でなくても、最低限の参考条件を載せます。
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 参考料金 | 1本[金額]円から。素材尺・字幕量・納期・修正範囲で変動 |
| 標準納期 | 素材受領から[日数]営業日 |
| 修正 | 軽微な修正[回数]回。構成・素材・尺の変更は追加確認 |
| 対応本数 | 月[本数]本まで。時期により要相談 |
| 納品形式 | MP4、1080×1920。プロジェクトは別条件 |
金額だけを見せず、含む範囲も書きます。正式な見積もりでは、元素材の長さ、本数、完成尺、作業範囲、初稿日、修正条件を確認します。
6. 実案件は掲載範囲を事前に確認する
納品した動画を、自動的に自分のポートフォリオへ掲載できるわけではありません。契約と素材の利用条件を確認し、依頼者から許可を得ます。
- 掲載する動画・静止画
- 顧客名・商品名を出すか
- 自分の担当範囲
- 再生数・売上・反応などの数値を出すか
- 掲載するサイト・SNS
- 公開できる日と掲載期間
掲載許可を確認する例
今回の制作物について、ポートフォリオへの掲載可否を確認させてください。掲載候補は[動画・画像]、掲載範囲は[会社名/担当範囲/一部画像/数値]、掲載先は[URL]です。不可の場合は掲載しません。一部のみ、匿名、公開時期の指定も対応します。
口頭だけでなく、掲載できる範囲を文章で残します。許可がない場合は公開せず、非公開で見せる場合も契約条件を確認します。
7. 1ページを6ブロックで作る
ポートフォリオは、次の順番なら依頼者が判断しやすくなります。
- 見出し:誰向けの編集か
- 対応範囲:カット、テロップ、音、画像、書き出し
- 作例:用途が近い1〜3本
- 基本条件:料金、納期、修正、本数
- 進行手順:確認、見積、着手、初稿、修正、納品
- 問い合わせ:連絡先と最初にほしい情報
問い合わせ時に聞く項目
公開先、動画の目的、元素材の長さ、完成尺、月の本数、希望納期、参考動画をお知らせください。未定の項目は「未定」で大丈夫です。
公開後はスマホで開き、動画が再生できるか、文字が小さすぎないか、問い合わせ先とリンクが正しいかを確認します。
作例を作った後の提案・見積・継続まで管理する
1ページのポートフォリオテンプレに加え、見込み客、提案、3プラン、追客、納品後の継続提案を、25ページのガイド・8シート・文例30本にまとめています。
直案件・継続化キットを見る 8ページ試し読み公開前チェック
- 実績、顧客名、数値は事実か
- 実案件は掲載許可の範囲内か
- 自主制作は自主制作と書いたか
- 素材・音楽・画像・フォントの利用条件を確認したか
- 自分の担当範囲を明記したか
- 参考料金と含む作業が一致しているか
- 納期・修正・対応本数が現在の稼働と合うか
- スマホで動画と文字を確認したか
- 問い合わせ先とリンクが開くか
よくある質問
動画編集の実績がなくても作れますか?
はい。自分で素材を用意し、架空の顧客実績や成果を作らず、自主制作であることを明記して作例を掲載できます。
作例は何本必要ですか?
本数に決まりはありません。最初は用途が異なる1〜3本を用意し、各作例の目的、担当範囲、工夫、自主制作か実案件かを説明できる状態を優先します。
顧客の動画を掲載できますか?
契約や素材の利用条件を確認し、掲載する動画、顧客名、担当範囲、数値、掲載先、公開時期について事前に許可を得ます。許可がなければ掲載しません。
料金を載せると高いと思われませんか?
料金だけでなく、素材尺、作業範囲、納期、修正条件を併記します。正式な金額は条件確認後に提示すると明記できます。