結論:AI動画制作に1つの相場はない
2026年8月10日に確認した公開価格には、20秒以内6.6万円から、企業ブランディング映像200万円以上まで大きな差がありました。これは同じ完成物の価格差ではなく、企画、尺、生成カット数、編集、ナレーション、修正、広告利用などの範囲が異なるためです。
比較する順番
用途 → 完成物 → 入力素材 → 担当範囲 → 修正 → 権利・掲載先 → 金額
以下は各社が公開している参考価格を同じ表に並べた調査結果であり、業界全体の平均値や最低価格を示すものではありません。
公開価格から見るAI動画制作の参考例
| 公開例 | 内容 | 掲載価格 |
|---|---|---|
| Webトップ用 | 20秒以内・AI素材生成込み | 66,000円〜 |
| SNS広告・短尺 | 商品紹介・リールなど | 80,000円〜 |
| 1分AI動画 | 企画・AI素材・編集 | 132,000円〜 |
| 15秒前後 | 構成・演出を絞った短尺 | 300,000円〜 |
| 15〜30秒広告 | 広告・CM品質 | 500,000円〜 |
| 1分の商品紹介 | 商品価値を伝える企画制作 | 700,000円〜 |
| 3分前後 | 企業PR・ブランディング | 2,000,000円〜 |
同じ「15秒」でも、SNS用の簡易な完成物と、広告配信を前提に企画・品質管理する映像では条件が違います。依頼時は秒単価へ直すのではなく、表現の目的と含まれる作業を見ます。
自分の条件でAI動画1本の原価を計算する
月額料金、生成回数、採用カット、確認・編集時間、希望時給を入力すると、生成費・人件費・最低提示価格を分けて確認できます。
AI動画の生成原価を計算する通常の動画編集とAI動画制作を混同しない
クラウドワークスの発注相場では、支給素材を使うTikTok・ショート動画は3,000円〜/本、15分のYouTube編集は8,000円〜/本、素材・絵コンテがある企業紹介ムービーは120,000円〜/本という例が掲載されています。これらはAI動画だけの相場ではありませんが、作業範囲によって価格が変わる比較基準になります。
| 工程 | 支給素材の編集 | AI生成を含む制作 |
|---|---|---|
| 入力 | 撮影済み映像・台本 | 文章・画像・参考表現・素材 |
| 主作業 | カット・字幕・音・書き出し | 企画・生成・採用判断・編集 |
| 不確実性 | 素材の不足・品質 | 生成失敗・一貫性・権利・品質 |
| 回数管理 | 修正回数 | 生成回数と修正回数 |
「AIを使うから編集より安い」とは限りません。撮影を減らせる一方で、不採用カットの生成、人物・商品・文字の破綻確認、合成、修正の判断が発生します。
料金を変える7つの要素
- 用途と掲載先:SNS投稿、広告、展示会、採用、営業資料では必要な品質と確認が違う
- 企画・台本:依頼者が用意するか、制作者が調査・構成から担当するか
- 生成するカット数:完成尺ではなく、候補を含め何回生成するか
- 素材の準備:商品画像、ロゴ、人物、参考動画、音声、字幕の支給状況
- 仕上げ編集:カット、合成、字幕、BGM、ナレーション、色、書き出し
- 修正の境界:誤字修正、生成し直し、構成変更を同じ修正として扱わない
- 権利と確認:商用利用、入力許可、人物・ロゴ・音源、事実確認、広告審査
見積もりを比べるときの12項目
| 分類 | 確認項目 |
|---|---|
| 完成物 | 用途、掲載先、縦横比、尺、本数、解像度 |
| 入力 | 支給素材、参考表現、商品情報、台本、音声 |
| 制作 | 企画、生成カット数、編集、字幕、BGM、ナレーション |
| 進行 | 初稿日、確認者、通常修正、追加生成、構成変更 |
| 権利 | AI入力許可、商用利用、人物・ロゴ・音源、実績公開 |
| 納品 | 完成動画、元データ、生成素材、保存期間 |
金額だけを並べると、含まれている作業の多い見積もりが高く見えます。まず同じ範囲にそろえ、含まれない作業と追加料金を確認します。
制作者側の見積もり例
以下は相場ではなく、原価の考え方を確認するための仮定例です。15秒・3カットのSNS用動画を、支給画像から制作する場合を想定します。
| 項目 | 仮定 | 金額 |
|---|---|---|
| AI生成費の按分 | 候補24回・採用3カット | 3,000円 |
| 企画・生成・編集 | 4.5時間 × 3,000円 | 13,500円 |
| 素材・連絡・書き出し | 外部費用と管理 | 3,000円 |
| 原価小計 | 上記合計 | 19,500円 |
| 不採用・通常修正の余地 | 小計の20% | 3,900円 |
| 最低提示の仮定 | 端数調整前 | 23,400円 |
この例でも、生成回数、作業時間、希望時給が変われば金額は変わります。公開価格へ合わせるのではなく、自分の記録から採用率と時間を更新します。
安い見積もりで確認したいこと
- 企画・台本・素材準備は依頼者側になっていないか
- AI生成は何カット・何回まで含まれるか
- 字幕、音、ナレーション、書き出しが含まれるか
- 修正は誤字だけか、再生成や構成変更も含むか
- 広告・商用利用・素材権利の確認主体は誰か
- 元データ、生成素材、プロジェクトファイルは納品されるか
価格が低いこと自体が問題ではありません。素材と構成がそろい、担当範囲を絞ったプランなら合理的です。範囲が曖昧なまま安い場合に、追加料金と納期のずれが起こりやすくなります。
初案件で見積もりを出す方へ
見積もりを出した後は、素材受領、初稿、修正、納品までの条件を同じ文章で管理します。AI生成部分だけでなく、通常の動画編集実務も抜けないようにします。
単価表、提案管理、追客、継続プランまで必要になった段階では、直案件・継続化キットの内容を確認できます。
よくある質問
AI動画制作は15秒なら安くなりますか?
尺が短くても、企画、参考表現の確認、複数回の生成、破綻確認、編集、修正が必要です。秒数だけでなく、採用カット数と担当範囲を確認します。
AI動画制作の見積もりで確認する項目は何ですか?
用途、掲載先、尺、本数、入力素材、企画・台本の担当、生成カット数、修正範囲、納品形式、商用利用・権利確認を確認します。
AIを使えば通常の動画制作より必ず安くなりますか?
必ず安くなるとは限りません。撮影を減らせる場合がある一方、生成のやり直し、品質確認、合成、事実・権利確認の時間が増えることがあります。
公開価格をそのまま自分の見積もりに使えますか?
使えません。公開価格は提供範囲の異なる参考例です。自分の生成費、制作時間、外注費、修正、利益を計算し、守れる条件で見積もります。
調査した公開情報
価格は変更される場合があります。契約前には各社の公式ページで最新条件をご確認ください。